難聴の鍼治療|新宿加藤鍼灸院・整骨院グループブログ
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新宿加藤鍼灸院・整骨院グループブログ
2025.06.10
鍼治療
テーマ:
難聴の鍼治療
「感音難聴(かんおんなんちょう)」と「伝音難聴(でんおんなんちょう)」は、難聴の原因となる部位の違いによって分類される聴覚障害の種類です。
感音難聴(Sensorineural Hearing Loss)
■ 原因部位:
内耳(蝸牛)や聴神経の障害
■ 主な原因:
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加齢(老人性難聴)
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騒音の影響(騒音性難聴)
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ウイルス感染(おたふく風邪、風疹など)
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メニエール病
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薬の副作用(ストレプトマイシンなど)
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先天性の異常や遺伝
■ 特徴:
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音は聞こえるが、言葉がはっきりと聞き取れないことが多い
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補聴器を使っても、音は大きくなるが明瞭さは改善しにくい
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永続的なことが多く、治療は難しい場合が多い
伝音難聴(Conductive Hearing Loss)
■ 原因部位:
外耳道・鼓膜・中耳(耳小骨)など、音の通り道の問題
■ 主な原因:
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耳垢(じこう)による閉塞
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中耳炎(急性・滲出性)
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鼓膜穿孔(こまくせんこう)
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耳硬化症(じこうかしょう)
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外耳道閉鎖や奇形
■ 特徴:
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音が物理的に届きにくいだけで、音質自体は正常
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音を大きくすれば(補聴器や治療で)、明瞭に聞き取れる
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手術や治療で改善する可能性が高い
混合性難聴(Mixed Hearing Loss)
両方の要素(感音+伝音)を併せ持つ場合もあります。
簡単な比較表
項目 | 感音難聴 | 伝音難聴 |
---|---|---|
障害部位 | 内耳や聴神経 | 外耳・中耳 |
原因 | 老化、騒音、病気など | 中耳炎、耳垢、鼓膜の異常など |
治療の可能性 | 難しい場合が多い | 治療や手術で改善可能 |
補聴器の効果 | 限定的(明瞭性は改善しにくい) | 高い(音質も改善しやすい) |
難聴の鍼灸によるアプローチ
1. 血流改善
鍼は耳周辺や全身の血流を改善することで、内耳や聴神経への栄養供給を促進し、回復を助けるとされています。
特に耳周辺の筋肉が緊張して膨張すると耳に行く神経血管の圧迫要因になります。
鍼は筋肉の緊張筋緊張を柔らかくすることによって、神経血管の圧迫要因を取り除くので耳の機能を高め難聴を改善致します
また漢方薬は耳周囲や中耳内耳の血流を促進して耳の機能を高め難聴を改善致します。
2. 自律神経の調整
ストレスや自律神経の乱れが関与するタイプ(突発性難聴やメニエール病など)に対して、鍼は副交感神経を優位にしリラックス状態に導く効果が期待されます。
3. 特定のツボ
難聴や耳鳴りに効果があるとされる代表的なツボには以下があります
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聴宮(ちょうきゅう):耳の前にあるツボ
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翳風(えいふう):耳たぶの後ろ
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和髎(わりょう):耳の上部付近
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百会(ひゃくえ):頭頂部
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腎兪(じんゆ):腰部(腎の働きを高めるとされる)
科学的なエビデンスは?
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一部の研究では、突発性難聴や耳鳴りに対して鍼治療が補助的に効果を示しています
難聴と筋肉の関係について考えると、特に伝音難聴(音の伝達経路に問題があるタイプの難聴)において、耳の中の小さな筋肉が関与することがあります。
難聴に関係する筋肉
1. 鼓膜張筋(こまくちょうきん)
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場所:中耳にある小さな筋肉
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働き:鼓膜に張力を与えて、鼓膜の振動を調整する。
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関係する難聴:この筋肉の機能異常(過剰に収縮する、逆に動かないなど)があると、鼓膜の動きが悪くなり、音の伝達がうまくいかずに難聴の原因となることがあります。
2. アブミ骨筋(あぶみこつきん)
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場所:中耳のアブミ骨に付着
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働き:音が大きすぎるとアブミ骨の動きを抑える(「耳を保護する働き」)。
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関係する難聴:この筋肉が機能しないと、大きな音のダメージを防げず、感音難聴につながる可能性もあります。
3. 咽頭周囲の筋肉(耳管開口筋など)
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例:口蓋帆張筋(こうがいはんちょうきん)、口蓋帆挙筋(こうがいはんきょきん)など
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働き:耳と喉をつなぐ耳管(じかん)を開閉する。これにより中耳の気圧を調整。
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関係する難聴:耳管がうまく開かないと、鼓膜の内外の圧力が不均衡になり、音の伝達が妨げられる(「耳が詰まった感じ」「飛行機での耳の違和感」など)。これにより一時的な伝音難聴が起こることがあります。
まとめ
筋肉名 主な役割 関係する難聴 鼓膜張筋 鼓膜の緊張調節 伝音難聴 アブミ骨筋 音の強さ調整 感音難聴の予防 咽頭周囲の筋肉(耳管開口筋) 耳管の開閉 一時的な伝音難聴 ◎新宿加藤鍼灸院整骨院では多くの難聴患者様を改善して来ております。
難聴になると急に衰えを感じ、やる気が起きなくなります。
難聴でお悩みの方は当院にご相談ください。
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