特徴 片頭痛 頭重感(緊張型など) 痛みの種類 ズキズキ・拍動性 重い・締めつけるような痛み 片側/

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新宿加藤鍼灸院・整骨院グループブログ

2025.07.17

鍼治療

テーマ:

偏頭痛、頭重感の原因と治療

偏頭痛や頭重感などは新宿加藤鍼灸院整骨院へご相談ください

✅ 偏頭痛(片頭痛)の主な原因

1. 脳血管の拡張と神経の過敏反応

  • 片頭痛は、脳の血管が拡張して周囲の神経を刺激することが主因とされています。

  • その結果、ズキズキするような拍動性の痛みが起こる。

2. 三叉神経の活性化

  • 三叉神経が刺激されることで炎症物質が放出され、痛みが生じる。

3. ホルモンの変動

  • 特に女性に多く、月経前や排卵期、更年期などに増加。

  • エストロゲンの急激な変動が引き金になることが多い。

4. ストレスや睡眠不足・過眠

  • 自律神経の乱れやセロトニンの変動が原因で片頭痛が誘発される。

5. 食事・飲み物

  • チョコレート、赤ワイン、チーズ、加工食品などに含まれるチラミンなどが誘因。

  • カフェインの摂り過ぎまたは急な中断も影響。

6. 天候や気圧の変化

  • 低気圧や台風の接近で片頭痛が悪化する人も多い。


✅ 頭重感(頭が重い)の主な原因

1. 緊張型頭痛

  • 肩こりや首の筋緊張からくる頭痛。

  • 鈍い・締め付けられるような感覚が特徴。

  • 長時間のデスクワークやスマホ、姿勢不良が原因。

2. 自律神経の乱れ

  • ストレスや疲労、不規則な生活習慣により交感神経と副交感神経のバランスが崩れる。

  • だるさ、頭が重い、集中力の低下などの症状を伴う。

3. 睡眠不足・睡眠の質の低下

  • 睡眠が浅いと脳の疲労が残り、頭重感が出やすい。

4. 副鼻腔炎(慢性)

  • 額や目の奥、頬に鈍い痛みや重だるさを感じることがある。

5. 目の疲れ(眼精疲労)

  • パソコンやスマホの長時間使用で目の周りの筋肉が緊張し、頭が重くなる。


片頭痛と頭重感の見分け方

特徴 片頭痛 頭重感(緊張型など)
痛みの種類 ズキズキ・拍動性 重い・締めつけるような痛み
片側/両側 多くは片側 両側または後頭部
悪化の要因 光・音・動作、月経、空腹 姿勢不良、長時間作業、ストレス
随伴症状 吐き気、光過敏、音過敏 肩こり、首こり、集中困難

‍♀️ 改善のためのポイント

  • ストレスケア(深呼吸・ヨガ・瞑想など)

  • 睡眠の質改善

  • 姿勢の見直し(特に首・肩)

  • 食事の見直し(チラミンやカフェイン)

  • 鍼灸やマッサージで筋緊張を和らげる

  • 自律神経の安定化(漢方・リラクゼーションも有効)

    ✅【偏頭痛に効くツボ・鍼灸治療】

    偏頭痛は自律神経の乱れ血管の拡張神経の興奮が関係しており、それらを整えるツボ刺激が有効です。

    よく使われるツボ(鍼灸・指圧ともに可)

    ツボ名 場所 効果
    太陽(たいよう) こめかみの少し後ろのくぼみ 偏頭痛の特効ツボ。目の疲れにも。
    風池(ふうち) 首の後ろ、うなじのくぼみ 血行促進・自律神経調整に。
    百会(ひゃくえ) 頭頂部の中心 全身の気の調整。脳の興奮を鎮める。
    合谷(ごうこく) 手の甲、親指と人差し指の間 痛み全般の緩和に有名。顔の血流にも◎
    内関(ないかん) 手首の内側、手首から3横指 吐き気や自律神経の安定に。乗り物酔いにも使われる。

    ※鍼灸ではこれらのツボを中心に、瘀血(おけつ)や気滞の改善もあわせて施術します。

    鍼灸で期待できる効果

    • 血流改善による血管の安定

    • 自律神経の調整

    • 筋緊張の緩和(肩や首のこり)

    • 頭痛の再発予防


    ✅【頭重感に効くセルフケア】

    頭が重くなる原因には首肩の筋肉のこり自律神経の疲労が大きく関与します。以下のセルフケアで改善が期待できます。

    ‍♂️ 1. 首・肩のストレッチ(1日2回)

    • 首をゆっくり前後左右に倒す

    • 肩を大きく回す

    • 肩甲骨を寄せるように深呼吸

    ▶ 朝と夜に3〜5分だけでも、筋肉の緊張がやわらぎ頭が軽くなります。


    ‍♀️ 2. ツボ押しマッサージ

    ツボ名 効果 やり方
    風池 首のこり、頭重に◎ 親指で後頭部を押し上げるように刺激
    天柱 風池のすぐ内側 頭の疲れ・こりに
    百会 頭の中心 両手の中指で軽く押す
    合谷 首こり・頭重 反対の親指でじんわり3秒×5回押す

    3. 温熱療法

    • 蒸しタオルを首の後ろに当てて5分温める。

    • 入浴で肩・首・目の周辺をしっかり温める(38〜40℃のお湯に10〜15分)。


    4. 自律神経を整える生活習慣

    • 就寝前のスマホやカフェインを避ける

    • 朝起きたら太陽の光を浴びる

    • 食事は3食バランスよく(特にマグネシウム・ビタミンB2が◎)


    補足:鍼灸で頭重感を改善する場合

    鍼灸では、以下のようなアプローチを行います:

    • 頸肩部の筋肉に対する緩和鍼

    • 自律神経系(督脈・膀胱経など)へのアプローチ

    • 精神的ストレスによる「肝気鬱結」の調整



    体質別・偏頭痛のタイプと対策(漢方的視点)


    ①【肝陽上亢(かんようじょうこう)タイプ】

    特徴

    • イライラしやすい、怒りっぽい

    • 頭痛はこめかみ〜頭頂部にズキズキ

    • 目の充血、口が苦い、めまい

    • 高血圧傾向、ストレス強い人に多い

    対策

    • ストレス発散を心がける

    • 睡眠不足を避ける

    • 辛い物・アルコールは控える

    漢方薬

    • 釣藤散(ちょうとうさん)

    • 天麻鉤藤飲(てんまこうとういん)

    鍼灸方針

    • 肝の熱を冷ます:太衝(たいしょう)、肝兪(かんゆ)

    • 頭部の陽気を下げる:百会、風池、合谷


    ②【肝気鬱結(かんきうっけつ)タイプ】

    特徴

    • ストレスで気分がふさぐ

    • 生理前・精神的緊張で頭痛悪化

    • お腹が張る・ゲップが出やすい

    対策

    • リラックス習慣を作る

    • 適度な運動(散歩やストレッチ)

    漢方薬

    • 加味逍遥散(かみしょうようさん)

    • 柴胡疏肝散(さいこそかんさん)

    鍼灸方針

    • 気の巡りを促進:太衝、合谷、内関、中脘


    ③【瘀血(おけつ)タイプ】

    特徴

    • 慢性の偏頭痛・頭がしめつけられる

    • 痛む場所がいつも同じ

    • 顔色が暗く、唇が紫っぽい

    • 生理痛・月経異常があることも

    対策

    • 血流をよくする食事(黒豆、玉ねぎ、納豆など)

    • 冷えを避ける

    漢方薬

    • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

    • 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

    鍼灸方針

    • 瘀血改善:血海、三陰交、膈兪、合谷


    ④【気虚(ききょ)タイプ】

    特徴

    • 頭痛が「だるい・重い」感じ

    • 疲れると痛みが出やすい

    • めまい・倦怠感、風邪をひきやすい

    対策

    • 無理をせず、こまめに休息

    • 朝ご飯をしっかり食べる

    • 甘いもののとりすぎに注意

    漢方薬

    • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

    • 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

    鍼灸方針

    • 気を補う:中脘、足三里、脾兪、胃兪


    ⑤【痰湿(たんしつ)タイプ】

    特徴

    • 雨の日や梅雨時に頭痛が悪化

    • 体が重い、むくみやすい

    • 胃腸が弱い、吐き気が出やすい

    対策

    • 湿をとる食事(ハトムギ、陳皮、生姜)

    • 甘いもの・油っこいものは控える

    漢方薬

    • 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

    • 平胃散(へいいさん)

    鍼灸方針

    • 痰湿除去:陰陵泉、豊隆、中脘、足三里


    補足:共通して気をつけたいこと

    • 冷え対策(冷房、冷たい飲食)

    • 睡眠と自律神経のリズム維持

    • ストレスを溜めない日々の工夫