新宿加藤鍼灸院整骨院の独自の「加藤式不妊治療時の体質改善 」で女性ホルモン男性ホルモンが増加する

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新宿加藤鍼灸院・整骨院グループブログ

2025.05.17

鍼治療

テーマ:

五十肩など鍼が有効な疾患

【1】五十肩とは?

肩関節を構成する筋肉・腱・関節包・滑液包などの軟部組織に炎症が起こり、痛みと運動制限が現れる疾患です。明確な原因がないにもかかわらず発症するケースが多いため、「凍結肩(frozen shoulder)」とも呼ばれます。


【2】原因

明確には分かっていませんが、以下が関与していると考えられています:

  • 加齢による関節周囲組織の変性

  • 血行不良や肩の使いすぎ/使わなさすぎ

  • 自律神経の乱れやストレス

  • 肩関節の中での滑液の減少

  • 糖尿病との関連性が高いとも言われます


【3】症状と進行段階

① 急性期(炎症期)…約1~3か月

  • 強い痛み(特に夜間痛・安静時痛)

  • 肩を少し動かしただけで激痛

  • 着替えや寝返りがつらい

② 拘縮期(こわばり期)…約3~6か月

  • 痛みは少し和らぐが、可動域が制限

  • 腕が上がらない・後ろに回せない(髪を結べない、エプロンができない)

③ 回復期…約半年~1年

  • 痛みが徐々に減り、動きが戻る

  • ただし、完全に元に戻るには時間がかかる


【4】西洋医学での治療

  • 消炎鎮痛剤(内服・外用)

  • ヒアルロン酸注射やステロイド注射

  • リハビリ・運動療法

  • 痛みが強い時は安静・冷却

  • 可動域回復には温熱療法やストレッチ


【5】鍼灸によるアプローチ

✅ 鍼灸の目的:

  • 炎症による痛みを緩和

  • 筋肉・関節包の緊張をゆるめる

  • 血流促進で回復を早める

  • 自律神経の調整で夜間痛・不眠も軽減

✅ 主なツボ(例):

ツボ名 位置 効果
肩髃(けんぐう) 肩峰の前下方 肩の可動域改善
肩貞(けんてい) 上腕の後側 痛みの軽減
曲池(きょくち) 肘の外側 肩~腕の血行改善
合谷(ごうこく) 手の甲、親指と人差し指の間 痛み全般・自律神経調整
天宗(てんそう) 肩甲骨の中央 肩甲骨の動き改善

✅ 鍼と併用されることが多い技法:

  • お灸(温熱刺激)

  • 電気鍼(低周波)

  • カッピング(吸玉)

  • 運動鍼(動かしながら鍼刺激)


【6】五十肩と間違えやすい病気(鑑別が必要)

  • 腱板断裂

  • 石灰沈着性腱板炎

  • 頸椎症・頸椎ヘルニア

  • 心臓疾患(左肩の痛みとして現れることがある)

➡ 鋭い痛みやしびれが手まで広がる場合は、整形外科で画像検査(MRIやエコー)を受けることを推奨します。


【7】生活上の注意点

  • 無理に動かさない(特に急性期)

  • 可動域の範囲内で軽い体操やストレッチ

  • 肩を冷やさず温めて血行促進(拘縮期以降)

  • 痛みによるストレスをためない(痛み→緊張→悪化の悪循環)


まとめ

項目 内容
対象 主に40~60代
主症状 肩の痛み・動かしづらさ・夜間痛
期間 数か月~1年程度(個人差あり)
鍼灸の効果 痛みの緩和・可動域回復・自律神経調整
注意 他の疾患との鑑別が必要なことも