「お灸は効果がない」との評価｜新宿加藤鍼灸院・整骨院グループブログ

お灸は、東洋医学の伝統療法であり、ツボに熱刺激を与えることで自然治癒力を高めるとされてきました。古来からある方法で、以下のような効果が期待されていました。

• 血行促進

• 冷えの改善

• 自律神経の調整

• 痛みの軽減（肩こり・腰痛など）

  お灸の主なデメリット（メリットはわずか）

  1. やけどのリスク

     • 不適切な施灸で皮膚がやけどすることがあります。特に直接灸（もぐさを直接皮膚の上で燃やす方法）は注意が必要です。

  2. 痕が残る可能性

     • やけどが重度になると、水ぶくれや色素沈着、瘢痕が残ることがあります。

  3. 熱さによる不快感

     • 熱刺激に敏感な人にはつらく感じることがあります。無理に我慢すると逆効果です。

  4. 体調によって逆効果になることも

     • 発熱時や妊娠中、極度の疲労時などにはお灸が逆効果になる可能性もあります。

  5. 感染症のリスク（まれ）

     • 不衛生な器具や傷がある状態でのお灸は感染のリスクを高めます。

  6. 体質に合わないことがある

     • 一部の人にはまったく効果を感じられなかったり、逆に体調が悪化したと感じる場合もあります。

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  注意が必要な人

  • 妊娠中の方（流産のリスクがあるツボも）

  • 高熱がある方

  • 出血性疾患がある方（血友病など）

  • 皮膚が極端に弱い方

お灸は科学的根拠が限定的であるため、西洋医学の観点では「プラセボ効果の範疇」と見なされることが多くなっています。これは、『エビデンス・ベースド・メディスン（EBM）』が主流になる中で、特に保険診療の対象として採用されにくくなっている一因です。

お灸専門治療院の衰退とドラッグストアへの移行

バブル崩壊や保険制度の見直しにより、保険適用外の自由診療に依存していた治療院は経営的に厳しくなりました。特にお灸専門というニッチなスタイルは、他の施術に比べて差別化が難しく、経営維持が困難だった可能性があります。

その一方で、「せんねん灸」などの家庭用お灸製品が普及し、セルフケア用品としてドラッグストアで販売されるようになりました。これは「民間療法として残存」する形です。

開業したての鍼灸師が灸をやる背景

最近の若い鍼灸師が灸を取り入れている理由は複数考えられます：

1. 学校教育で灸も習得している
   
   日本の鍼灸学校では、「鍼」だけでなく「灸」も国家試験に含まれており、学ぶことが義務です。

2. 差別化・伝統重視のアピール
   
   「東洋医学の真髄を伝える」というスタンスで、灸を取り入れて伝統色を強調する戦略。

3. コストが低く、導入しやすい
   
   鍼に比べてコストが安く、かつ「怖くない」という印象から患者の導入もしやすい。

4. セルフケア指導との親和性
   
   せんねん灸などを用いた家庭でのセルフケアを指導することができ、顧客との関係性を深めやすい。

5. メリットよりデメリットのほうが多いけれども鍼の技術不足のため

結論

「お灸は効果がない」との評価は、現代医療の科学的スタンスに基づくものです。

民間療法としての役割は、医療というよりも“癒し”や“生活習慣の一部”として位置づけ直されていると考えるのが妥当です。