概要
40~60代に多くみられる、肩の痛みと可動域制限を特徴とする疾患。正式には肩関節周囲炎と呼びます。
症状
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肩の痛み(特に夜間痛)
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腕が上がらない(服を着る・髪を結うのが困難)
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凍結肩(フローズンショルダー)と呼ばれることも
治療(鍼治療以外)
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消炎鎮痛薬(NSAIDs)
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リハビリ(可動域訓練)
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関節内注射(ステロイド)
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重度は関節鏡手術も
2. 大腿神経痛(だいたいしんけいつう)
概要
大腿神経の障害または圧迫により、大腿部の前面にしびれや痛みが出る状態。腰椎疾患や外科手術後に見られることがあります。
症状
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太もも前面の痛み・しびれ
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歩行や階段の上り下りが困難
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膝の伸展力が弱まることもある
治療(鍼治療以外)
3. 坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)
概要
坐骨神経が圧迫・刺激されることで、お尻から足にかけて放散する鋭い痛みやしびれが生じます。症状の原因ではなく症候名です。
原因となる代表疾患
症状
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お尻〜太もも裏〜ふくらはぎの放散痛・しびれ
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長時間の座位や立位で悪化
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痛みで歩行困難になることも
治療(鍼治療以外)
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原因に応じた薬物療法、ブロック注射、リハビリ
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重症例では手術(椎間板摘出、狭窄解除)
4. 顔面神経麻痺(がんめんしんけいまひ)
概要
顔面神経の障害によって、顔の片側の筋肉が動かしにくくなる状態。多くはベル麻痺(特発性)または帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)が原因。
症状
治療(鍼治療以外)
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ステロイド(ベル麻痺)
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抗ウイルス薬(ラムゼイ・ハント症候群)
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リハビリ(表情筋の運動)
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鍼灸も補助的に行われることあり
5. 腱鞘炎(けんしょうえん)
概要
腱とそれを包む腱鞘が摩擦・炎症を起こす病気。手首や指に多く見られ、繰り返しの動作・出産後・更年期などで発症しやすい。
代表疾患
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ド・ケルバン病(親指の腱鞘炎)
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ばね指(指の曲げ伸ばしで引っかかる)
症状
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動作時の痛み・腫れ
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動かすと「カクッ」と引っかかる(ばね指)
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押すと強い圧痛がある
治療(鍼治療以外)
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安静、サポーター
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消炎鎮痛薬・ステロイド注射
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難治例では腱鞘切開手術
✅ 各疾患の比較表(五十肩・大腿神経痛・坐骨神経痛・顔面神経麻痺・腱鞘炎)