妊活では「不妊治療の前に体質改善」筋肉の緊張を取り体温を上げる新宿加藤鍼灸院整骨院の加藤式不妊治療

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新宿加藤鍼灸院・整骨院グループブログ

2025.04.25

養生法など

テーマ:

「不妊治療前に体質改善」は筋肉の緊張を取り体温を上げることから

不妊治療において体質改善の一環として「筋肉の緊張を取り体温を上げる」ことが推奨される理由は、筋肉の緊張と体温は妊娠しやすさに深い関係があるからです。
 

筋肉の緊張と炎症の関係

筋肉の緊張(いわゆる「こり」や「張り」)自体は、必ずしも炎症を伴うものではありません。ただし、長時間の緊張や過度の使用が続くと、筋繊維やその周辺組織に微細な損傷が起こり、結果として炎症が生じることがあります。

筋肉の緊張が炎症に発展するケース

  • 長時間同じ姿勢で筋肉が収縮しっぱなし

  • 無理なトレーニングや運動によるオーバーユース

  • ストレスや自律神経の乱れで筋肉が硬直している状態が長引く

これらの状態が続くと、筋肉の血流が悪くなり、酸素や栄養が不足 → 老廃物がたまり → 「筋膜炎」や「筋肉痛(遅発性筋肉痛)」のような炎症反応が起きることもあります。

炎症があるときのサイン

  • 熱感(触ると温かい)

  • 赤み

  • 腫れ

  • 痛み(安静時や動かしたとき)

  • 動かしにくさ

もし筋肉の緊張にこれらの症状が加わっているなら、何らかの炎症が起きている可能性が高いです。

体の炎症とホルモンバランスには密接な関係があります。慢性的な炎症はホルモンの分泌や機能に影響を与え、逆にホルモンの乱れが炎症を引き起こすこともあります。

1. 炎症がホルモンバランスに与える影響

  • コルチゾールの増加

    炎症が続くと、ストレスホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌されます。これが長期化すると、副腎疲労を引き起こし、ホルモンバランスが乱れやすくなります。

  • インスリン抵抗性の悪化

    慢性的な炎症はインスリンの働きを弱め、血糖値の乱高下を引き起こします。これがホルモン全体のバランスを崩す原因になります。

  • 性ホルモンの乱れ

    炎症が高まると、エストロゲンやテストステロンのバランスが崩れ、生理不順や更年期症状の悪化、PMSの悪化などにつながります。

2. ホルモンバランスの乱れが炎症を引き起こす

  • エストロゲン優勢(エストロゲンドミナンス)

    エストロゲンが過剰になると、炎症を助長し、免疫システムの過剰反応を引き起こすことがあります。これが自己免疫疾患や関節炎の悪化につながることも。

  • 甲状腺ホルモンの低下

    甲状腺ホルモンが不足すると、新陳代謝が低下し、体内の炎症を抑える力が弱まります。

3. 炎症を抑えてホルモンバランスを整える方法

  1. 抗炎症食品を摂取

    • 漢方薬の中に多くの抗酸化物質があり早く効き目が出ます

    • オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油、チアシード)

    • ポリフェノール(ベリー類、緑茶、ターメリック)

    • 発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチ)

  2. 血糖値の安定を意識

    • 精製糖や加工食品を控え、低GI食品を選ぶ

  3. ストレス管理

    • ヨガ、瞑想、深呼吸でコルチゾールを安定させる

  4. 腸内環境を整える

    • プレバイオティクス(食物繊維)とプロバイオティクス(発酵食品)を摂取

  5. 十分な睡眠をとる

    •  

なぜ体温を上げるのがいいの?

  1. 血流が良くなる

     体温が上がることで全身の血流が改善します。特に子宮や卵巣などの生殖器官への血流が良くなると、内膜がふかふかになり、受精卵が着床しやすくなると言われています。

  2. ホルモンバランスが整いやすい

     ホルモンは血液にのって全身を巡ります。体温が低いとホルモンの分泌や働きが鈍くなる可能性がありますが、体温が適正に保たれていると、排卵や着床を促すホルモンの働きがスムーズになります。

  3. 基礎体温が安定する

     妊活中は基礎体温を測ることが多いですが、体温が安定してくると、排卵や黄体期の状態がわかりやすくなり、排卵日の予測や妊娠しやすいタイミングをつかみやすくなります

  4. 免疫力の向上とストレス軽減

     体温が上がることで免疫機能も高まり、冷えによる体の不調が減ることで、妊娠の妨げになるストレスも軽減できます。

    《日本人は体温低めで低血圧の人が多い》
     

    体温が低めな傾向について

    日本人の平均体温は、かつては36.8℃とされていましたが、近年は**36.0〜36.5℃**くらいの人が多いようです。低体温気味(35℃台)の人も珍しくありません。

    原因として考えられるもの:

    • 筋肉量が少ない:筋肉は熱を生み出すため、筋肉量が少ないと体温も上がりにくい。

    • 運動不足:日常的な運動量の減少も、体温低下の要因に。

    • 自律神経の乱れ:ストレスや不規則な生活によって自律神経が乱れると、体温調整がうまくいかない。

    • 冷房文化:夏でも室内が冷えているため、体が冷えやすくなる。


    低血圧の人が多い?

    低血圧(収縮期血圧100mmHg未満など)の人も日本ではわりと見られます。特に女性に多い傾向があります。

    主な要因:

    • 遺伝的要素:体質的に低血圧の人が一定数いる。

    • 塩分摂取量の変化:健康志向から塩分を控える傾向が強くなり、血圧が下がる人も。

    • 自律神経の影響:特に若い女性は自律神経のバランスが崩れやすく、それが低血圧につながる

     
    《酵素活性と体温の関係》
     

    《酵素活性と体温には密接な関係があります》


    酵素活性とは?

    酵素活性(こうそかっせい)とは、酵素が化学反応をどれだけ速く進めるかを示す指標です。酵素は生体内の反応を効率よく進める「触媒(しょくばい)」のような存在です。


     体温と酵素活性の関係

    1. 最適温度がある

      • 酵素にはそれぞれ**最も活性が高くなる温度(最適温度)**があります。

      • ヒトの酵素の場合、通常は**36〜38℃(体温とほぼ同じ)**が最適温度です。

    2. 温度が低いとどうなる?

      • 分子の動きが遅くなるため、酵素と基質が出会う確率が減り、反応速度が落ちます

      • 酵素自体の構造には変化はあまり起きませんが、反応全体が鈍くなります。

    3. 温度が高すぎると?

      • 最適温度を超えると、酵素の立体構造が壊れ(変性)、活性が失われます

      • たとえば、40℃を超えると一部の酵素は機能を失い始めます。


     まとめ

     

    体温(温度) 酵素活性の影響
    低すぎる 活性が低下(反応速度が遅くなる)
    最適温度 活性が最大(反応が効率的)
    高すぎる 酵素が変性し、活性が失われる

    妊活(妊娠を希望している活動)において体温はとても重要な指標のひとつです。特に「基礎体温」を測ることで、排卵の有無や時期、ホルモンバランスの状態を把握することができます。


    ■ 基礎体温とは?

    基礎体温とは、「朝、目が覚めて体を動かす前に測る体温」のことです。女性の体はホルモンの影響で月経周期に合わせて体温が変化します。


    ■ 基礎体温の2相性

    健康な女性の基礎体温は以下のように「2相性」を示すのが理想です:

     

    期間 内容 体温の傾向
    低温期 月経開始〜排卵前 約36.0℃〜36.5℃
    高温期 排卵後〜次の月経前 約36.7℃〜37.0℃

    排卵が起きるとプロゲステロン(黄体ホルモン)の働きで体温が上がり、高温期になります。高温期が約14日続いた後、体温が下がって月経が始まります。


    ■ 妊娠している可能性がある体温パターン

    • 高温期が14日以上続く(通常の周期より長い)

    • 体温が下がらず、高温のままキープされている → このような場合、妊娠している可能性があります。


    ■ 正しく測るポイント

    • 朝起きたらすぐ、寝たままの状態で測る

    • 毎日同じ時間に測る

    • 専用の「婦人体温計(小数点以下2桁まで測れる)」を使う

    • 測定結果はグラフやアプリで記録する


 逆に体温が低いとどうなるの?

  • 子宮や卵巣の血流が悪くなり、内膜が薄くなったり、卵子の質が低下する可能性

  • 排卵が遅れたり、無排卵になったりしやすい

  • 着床しにくくなる、または妊娠の継続が難しくなることも


 体温を上げる体質改善のヒント

  • 漢方薬と鍼をするのが早くおすすめです

  • 温かい食べ物を選ぶ(生姜、根菜など)

  • 冷たい飲み物を避ける

  • 湯船につかる(シャワーだけで済まさない)

  • 適度な運動(ウォーキング、ストレッチ、ヨガなど)

  • 腹巻きやカイロなどでお腹・腰を温める